いろはの日記

日常の出来事、自分の考え、本の感想など

殻が破れた日

私はすごく人見知りな性格でそれがコンプレックスだった。学生の頃クラスに馴染めなかった経験があり、どうしたら人と仲良くなれるのか分からなくなってしまった。

社会に出てからも人に心が開けず、表面上だけの関係をなんとか作りつつも、本当はずっと心を閉ざしたままだった。

自分の殻を破りたいと思いながらずっと苦しんでいた。無理して飲み会に参加したり、コミュニケーションについての本を読んだり、自分なりに努力していたがどうしてもダメだった。

でも今日、やっとやっと一歩踏み出せた。


今日は昔からの友達に久しぶりに会った。家族ぐるみの付き合いで毎年その人たちと集まっており、半ば付き合いとしてその会合に参加していたのだ。

その友達の一人が姪っ子と甥っ子を連れてきた。他の友達や親たちは大盛り上がりで話しかけていたが、自分は最初はそれを遠巻きに見ていた。人見知りな自分はその子たちにさえ人見知りを発動させていた。話しかけても嫌がられるかもしれない。恥をかくだけかもしれない。それでもその子たちと仲良くなりたいという思いが勝った。ダメ元で話してみよう。返事もしてくれないかもしれないけど、泣かれなかったらラッキーぐらいの気持ちで、と。

結果的に、その子たちは嫌がらずに名前を教えてくれた。友人たち同士で話している間、退屈そうにしていたので遊びに誘うと応じてくれ、しばらく一緒にボール遊びをした。その後その子たちは祖母と一緒に先に帰ることになったが、その頃には心を開いてくれ、自分から話しかけてくれるようになっていた。子どもの純粋さに癒され、完全にハートを射抜かれてしまった。

しかもその後家に帰ってからもその子たちは「今日お姉さんに遊んでもらった」と口々に言っていたそうだ。友人に礼を言われたことをきっかけにその友人とも心を開いて話すことが出来た。人と関わることが楽しいと心から思ったのは子どもの時以来だった。

その後、他の友人や親たちとも会話を楽しむことが出来た。


ずっとずっと、本当は色んな人と仲良く関わりたいと思っていた。でもやり方が分からず、失敗ばかりして苦しんできた。本当に辛かった。何度も何度も泣いた。でも今日、やっとやっと殻を破った。胸のつっかえが取れた。

また人間関係で苦しむことはあるかもしれない。そんな日は今日のことを思い出そう。大袈裟だって笑われるかもしれないけど、今日のあの子どもたちの笑顔を、友人に感謝された喜びを私は一生忘れない。